メディア別チェックポイント

ウェッブを利用する方法

 利用者がどのような使い方をするかを知って、アプリケーションなどの開発をすることが必要です。


【利用者別の留意点】

科学者(もしくは専門家)の場合

 彼らは、コンピュータを使うことに慣れていますし、性能のよい設備ももっているので、複雑なアプリケーションや複雑に関連した情報を提供しても大丈夫です。 むしろ、彼らは詳しい情報を知りたいと思っているので、関連情報へのリンクに配慮することが望ましい。 彼らは関心が高く、早く情報が流れ、研究者間の情報交流も活発で、情報流通としては効果的です。


マネージャー(組織の管理者クラス)の場合

 一部機械ぎらいの人もいますが、多くのマネージャーは容易にコンピュータを使うことができます。 しかし、アプリケーションに詳しくもないし、彼らは常に忙しく、詳細な情報はあまり見ません。 したがって、使い勝手のよいアプリケーションを用い、内容はリスクの背景情報など彼らが必要とするものにしぼることが重要です。


一般の人々の場合

 日本全体のインターネット普及率は、企業が95.8%であるのに対して、一般世帯では34.0%です(2000年,平成13年版情報通信白書より)。 すべての人がアクセスできるわけではないことを踏まえておきましょう。他のメディアとの組み合わせで情報を伝えることが必要です。 また、設備をもっていてもアプリケーションに強いわけではないので、簡単に使えることが重要です。

 普及率が低いのみならず、現在の利用者は比較的若い年齢層が中心です。 一般に、若い人々は社会問題への関心が低いので、ホームページにアクセスすらしないかもしれません。 ゲーム感覚のような楽しい内容とし、関心を高めるツールとして使うのがよいでしょう。

 もうひとつの使い方としては、人々の参加による決定手法というものがあります。 例えば、電子会議室でまちづくりについて提案をまとめるということを行った自治体があります 。米国には、施設の浄化技術の選択をさせるプログラムがあります。 受容可能な技術の決定に関係する要素を段階ごとに示し、前の段階における受け手の反応を取り入れながら、次々に技術を選択していくというものです。




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